近年、テレビ番組などでも取り上げられる「猫の多頭飼育崩壊」や、特に高齢者世帯に多く見られる「猫の飼育放棄」は、決して他人事ではなく、この小樽市内においても身近な問題として発生しています。こうした状況を受け、当団体は行政とも連携しながら、「人にも猫にも環境にもやさしい」地域づくりに貢献することを目的に、以下の活動を推進しています。
まず、猫に関する悩みや不安を気軽に相談できる窓口を設けることで、問題が深刻化する前の段階での早期対応を可能にし、多頭飼育崩壊や飼育放棄の未然防止を目指します。
また、糞尿被害などが地域課題となりやすい野良猫については、適切な餌やりルールの周知を進めるとともに、TNR活動(捕獲・不妊去勢・元の場所へ戻す取り組み)を通じて、不必要な繁殖を防ぎ、人と猫が共存できる環境づくりに取り組みます。
さらに、やむを得ない事情により猫の飼育継続が困難となった場合には、新たな飼い主への譲渡を仲介することで、命をつなぐ支援を行い、飼育放棄の解決につなげていきます。
一方で、「野良猫がいるので保護(駆除)してほしい」「捕まえた猫を引き取ってほしい」といった一方的なご依頼については、当団体の活動趣旨に基づき対応することができません。猫と人が共に暮らせる地域づくりのためには、地域全体での理解と協力のもと、適切な関わり方を広げていくことが重要であると考えています。
小樽市には犬を保護・管理する施設はあるものの、猫に関しては公的な受け皿が存在しておらず、これまで多くの事案が市外の保護団体に頼らざるを得ない状況にありました。私たちは、これらの活動を広く発信し、市民の皆さまに「猫との適切な関わり方」や「困ったときの相談先」を知っていただくことで、「小樽の猫は小樽で守る」という地域に根ざした支え合いの仕組みを育てていきたいと考えています。
人と猫が安心して共に暮らせるまちを目指し、地域とともに歩む活動をこれからも続けてまいります。
〜10年後、20年後の小樽の街が、猫にも人にも優しい場所でありますように〜
〜ことば〜
【多頭飼育崩壊】
一般的にペットとして飼育していた動物に不妊手術等の必要な措置を行わずにいたことが原因で異常繁殖が繰り返され、飼い主の予想を超えるほどの多頭飼育となってしまいます。やがて経済的、精神的な面をも圧迫することとなり、飼育放棄を含めた虐待や近隣トラブルの原因となり、数年前より社会問題としても取り上げられるようになりました。
【TNR活動】
・Trap(トラップ)捕獲する
・Neuter(ニューター)不妊手術をする
・Return(リターン)元の場所に戻す
再び捕獲されても開腹されることのないよう、不妊手術を済ませた猫は耳の先がV字にカットされています。耳の先が桜の花びらと似ていることから <さくらねこ> とも呼ばれています。
