ノラ猫をとりまく状況

ここでは、ノラ猫・外飼いの猫にフォーカスして、猫たちをとりまく状況を見てみましょう。

私たちが暮らすそれぞれの地域には、大抵「餌やりさん」と呼ばれる方々がいます。
決まった場所で定期的に給餌されているケースや、飲食店などでスタッフやお客さんが餌付けしているようなケースも見受けられます。


不妊・去勢手術がされていないノラ猫(および外飼い猫)は、自然繁殖による個体数の増加を招きます。(猫は1回の出産で4~8頭の子猫を生み、1年に2~4回の出産が可能なため、1頭の猫が1年間で20頭以上に増えることも考えられます。)

出産後の子猫はカラスやキツネなどの外敵に狙われやすく、体力の少ない猫は環境(厳冬、酷暑、飢え)の影響による減数(死亡)が考えられます。また、ノラ猫(および外飼い猫)の増加は、交通事故による被害を相対的に増加させることに繋がります。

猫への餌やりは、「飢えから猫を救う」という反面、餌やり場に集まってくる猫たちによる「糞尿問題」、鳴き声や喧嘩などの「騒音問題」を発生させる可能性があります。また、餌を放置するなどして、「ゴミ問題」や「カラスが集まる」等が問題となるケースもあります。


これらの状況を踏まえ、ノラ猫をとりまく状況を改善していくためには、以下のような取り組みが考えられます。

・増やさない
外敵、環境影響および交通事故などにより失われる猫の命を少なくするためには、自然繁殖により増加する個体数を抑制することが必要です。それには、不妊・去勢処置を行うことで、確実に繁殖を抑制することができます。
「保護し、不妊・去勢処置を行い、元の場所へ返す」の一連の流れを行う『TNR活動』は、ノラ猫の繁殖を抑制する取り組みのひとつです。

・命をつなぐ
ノラ猫を保護し、希望する飼い主(里親)さんを見つけることで、特に環境の影響を受けやすい子猫などにとっては、命をつなぐリレーとなる場合があります。保護した猫には、増やさない対策として不妊・去勢処置も必ず行います。(ただし、人と暮らす環境に慣れることができず大きなストレスを抱える猫もいますので、上記のTNR活動とうまく組み合わせて対応するのが良いでしょう。)

・汚さない
餌やりについては、「餌やりが可能な(周囲に迷惑とならない)場所で行う」「猫が食べ終わるまで見守り、後片付けをする」「集まってきた猫の糞尿始末」などを徹底し、地域の迷惑とならないようなルールで行う。


ノラ猫の不妊・去勢処置を行うためには、捕獲~不妊去勢手術~保管(一時飼養)という手間に加え、当然ながら健康チェックや手術費用などの医療費がかかります。人手、場所、経済的負担などを考えると、次々にノラ猫の対処を行い続けるのは容易なことではありません。
それぞれが出来ることを協力しながら行動し、地道な活動を継続していくことで、現在の状況を徐々に改善していくことが大切です。


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